錦鯉・コイマート
  一般的な錦鯉の見方を説明します。

錦鯉の鑑賞は「体形」と「色彩」と「模様」の3つが基本です。
錦鯉の美に対する感性は人それぞれですが、客観的な物差しで、品評会での審査基準にもなっているのが、体系50%、色彩30%、模様20%という得点配分であり、一般的な評価基準です。
 
■ 体系

体高や体幅のあるボリューム豊かな肉付きを最優先に見ます。健康にして、力強さを感じさせる鯉は優良鯉です。
体系の欠点として、
@ 痩せすぎている。
A 体幅にボリュームが足りない。
B 異常に太りすぎている。
C 体高が低すぎる。
D 尾筒が細すぎる。
E 横から見たとき、上反りの体形になっている。
F 鼻先・背鰭・尾鰭をつなぐ線がまっすぐでない。
G 片腹が出て、左右均等がとれていない。
H 下腹が垂れたり、二段腹になっている。
I 頭が短すぎる。
J 頭の先がとがっている。
K 頭がへこんでいる。
L 目が飛び出している。
M 手鰭の大きさに大小があって、左右が同じでない。
N 手鰭が小さすぎる。
O 手鰭がとがりすぎている。
P 鰭のどこかが裂けている。
Q 4本の髭が揃っていない。
R 鰓が引っ込んで、へしゃげている。
S 鰓がはれている。
などが挙げられます。色彩や模様の美しさだけに目を奪われて、体形上の欠点を見落としがちになります。

■ 色彩
全ての品種に共通して言えるのは、全ての色彩を美しく仕上げなければならないということです。錦鯉を代表する色彩は「赤・黒・白」の3色で、赤は「緋」、黒は「墨」、白は「白地」と言っています。
緋色は、明るくて、濃くて、均一な色で、緻密にして、色合いの美しいものでなければなりません。色が薄くなったり、ぼけていたり、どす黒かったり、濃淡があったり、色ムラのある状態は好まれません。
墨の色は、品種によって多少違ってきますが、漆のようなツヤがあって、べっとりした濃い墨を理想とします。ぼやけたり、薄くなった墨は好まれません。尚、墨は幼魚時代には薄く見えていても、成長後に出てくる沈み墨があるので、墨質の良否は長い目で見ることが肝心です。
白地は、純白にして、雪のように白いものが優良品です。白地さえ良ければ、緋も、墨も、美しく仕上がる可能性が高くなります。
その他、青や黄や緑や茶色など、錦鯉の色彩は多様ですが、いずれも明るくて濃いものが好まれます。
■ 模様
錦鯉の模様は1個または数個の斑紋から成ります。斑紋がひとつだけの連続模様より、斑紋がいくつかに分かれているほうが、一般には人気があります。
全体的な模様としては、前後左右にバランスの取れたものが基本形です。アンバランスな個性的な美もありますが、上半身だけ、下半身だけ、また片側だけに偏った模様は、一般的には美しいとは言えません。
■ その他
A. キワ

斑紋の周辺について言うと、頭部から見て、後ろ側と両横の三方を「キワ」と呼んでいます。キワは大別すると2種類です。鱗1枚ごとに、丸みのあるままの状態を「ウロコギワ」と言い、剃刀で切ったような直線的な状態を「カミソリギワ」と言っています。ウロコギワを好む人の方が多いようですが、いずれのキワもくっきりして、ぼやけていないものがいい状態です。

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ウロコギワ   カミソリギワ

 

B. サシ
斑紋の頭部側の周辺部を「サシ」と言います。これは地体(紅白なら白地)のウロコの下に色のあるウロコが差し込んでいる状態で、その部分は2つの色が重なった色(紅白ならピンク)になります。サシは色の濃い薄いにかかわらず、色が均一に揃って入っているものが良質のものです。サシは、成長するにつれて見えにくくなり、やがて白地と緋紋の境界線がくっきりしてきます。
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サシ  
C. 光り

錦鯉には光る鯉がいますが、光り方には大きく分けて2種類あります。体全体が光るタイプを「光りもの」と言い、鱗単位で光るタイプを「金銀鱗」と呼んでいます。
光りものは、頭部が曇らず、鱗も含めて、全身が光るものがいいものです。光りが強ければ強いほど見ごたえがあります。
金銀鱗は、鱗ごとに光りを放つ種類ですが、白地や黒地では銀色に、緋紋では金色に光ります。金銀鱗は光りが多いほど優良品です。

 

D. オス鯉とメス鯉
性の判別がはっきりわかるのは、2歳から3歳になってからです。
オス鯉は野球バットのような体形をしています。上半身がやや太めで、下半身にかけてすらっとした体形はオスです。小さいときに美しい鯉は一般にオスが多くなります。オスは泳ぎが機敏で、メスより早めに成魚になります。オスの肌は硬めで、緋質が子に伝わりやすいと言われます。
メス鯉の体形は一般的に頭部がやや細めで、中央部がふっくらして体幅があります。4歳ともなれば、横から見て下腹部がふっくらしてくるので、容易にメスであることが判別できます。メスの肌は白く、柔らかな感じがします。メスでは体質や地肌が子に伝わると言われます。
オス鯉 メス鯉
<参考文献>
『美しい錦鯉』山崎外平、新日本教育図書株式会社、2004
 
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